この夏休みの(勝手に)課題図書を読んでいます。
今回は第3章。
第2章に続いて、気になったところや関心をもったところを中心に記したいと思います。
第3章は、心理的安全性の高い組織をつくるための望ましい行動を増やし、望ましくない行動を減らすための「行動分析」について書かれていました。そこで活用するのが、
「きっかけ→行動→みかえり」
のフレームワークです。
様々な実例を元に説明されていく中で、気になる説明がありました。
「嫌子」*1を使うことで、「行動をやめさせよう(弱化)とすること」は、あまり役に立たないことが研究によってわかっています。
これは耳が痛いですね。要するに、子どもの望ましくない行動が発覚し(きっかけ)、1学期、何回か叱ることもあったのですが、それがあまり意味のない行動であったのかが客観的に分かりました。もちろんこれはマルトリートメントにもなる行動なので自制すべきですが。
本章の後半では、行動分析のフレームワークを用いて、行動を変えるデザインを例を使って説明されています。
このフレームワークを使った例は、実際に子どもと面談などをしたときにやってみたいと思わせるものです。
少し時間をとることを覚悟で、一人ずつ面談をする過程で、以前話した目標づくりや今回出てきたフレームワークを用いて行動変容のデザインを行いたいなと夢想しました。
実際にできるかどうかこの夏休み中に検討していきたいです。
またちょっと興味深いこととして、「プロンプト」についてです。「プロンプト」とは、
叱責など厳しい指導をせずに、しっかりとスキル・品質をあげる育成方法
であり、
正しい行動が起きる確率を高める補助的
なものです。
本章では、この「プロンプト」を強弱をつけた指標になったものが例をして挙げられています。
この指標は、強ければ失敗しにくいですが、その分手間がかかり依存性が高く、弱いと手間がかからない分、失敗しにくいものです。
こうした「プロンプト」を使ったものを教室内でも子どもに分かりやすく図示しておいて、「君はどのレベルの助けを求めているのか」などの問いかけをしたり、教員側が小子どもを見取るときの指標に応用できるのではないかと考えました。これもこの夏休みで考えてみたいと思います。(何だか宿題みたいですね)
そして…本章の締めくくりがまさに「これがとにかく大切だけど、難しい。でも2学期からもっと意識して、行動にうつしていかなくては」と思わせる文でした。
それが
ぜひ「嫌子」をやめて、「好子」に目を向けてみてください。
です。
はい。
そういえば…「心理的安全性」に関する研究について、教育とからめて何かしら研究がないか、CiNiiで検索をすると、
「指導と評価」2022年5月号の特集で「心理的安全性のある学校・学級」を見つけました。すぐに最寄りの図書館にないか検索をかけたのですが、どうやらない模様。近いうちにその図書館に相談して、どうにか読めないか模索したいと思います。最終的には…そこまで高価ではないので、購入してもいいかなとも。
*1:減るみかえりのこと。反対に「増えるみかえり」を好子という。