冒頭で「チームの心理的安全性」の定義について触れられます。
本書では、
メンバー同士が健全に意見を戦わせ、生産的でよい仕事をすることに力を注げるチーム・職場のこと
となっています。
これはそのまま学校に置き換えられて、「友達や仲間同士が健全に意見を戦わせ、生産的でよい学習をすることに力を注げるクラス」ということになります。
これはまさに「居心地がいいクラス」と呼べる最終目標に近いイメージに感じました。
そもそも「居心地のいいクラス」というと、子どもによっては「アットホーム」なイメージを持ちやすくなるので、うまくそのあたりが説明できないか・イメージできないかと思っていたのですが、その点についてもいいヒントがあります。
それは、
心理的安全なチームというのは、外交的であることでも、アットホームな職場のことでも、単に結束したチームのことでも、すぐに妥協する「ヌルい」職場のことでもありません。
とした上で
「結束したチーム」は実のところ、異論を唱えることが難しいチーム
と述べられています。
どうしても学校現場では、「結束したチーム」をクラスに求めがちな雰囲気があります。
何か一つの目標に向かって目指していく雰囲気を醸成することに教師は力を注ぎがちです。
私自身もそうした雰囲気を作ろうと様々な方策や実践をしてきました。
しかしそれでは、その環境を窮屈に感じたり、反対意見を言ったりすることはできません。
そもそも教師が「ここを目指したい」と思う理想を子ども一人ひとりに押し付けていることにもつながります。
教師と子ども一人一人が一緒になって目標や理想を設定し、目指していくのがいいのかなと思いました。
どうしても教師の理想を子どもに目指させたり、子どもの作った目標についてコメントして終わりで、あとはお飾りモードへ…そうしたことがありがちです。
2学期では子ども一人一人と面談しながら、一緒に目標を作っていこうと考えています。
まずは理想の押し付けではなく、子ども自身の理想や思いから個人目標を設定していきます。