引き続き、読んでいます。
刺さるポイントや、学校・教室に置き換えても通用する内容なので、じっくりと味わって読み進めています。
そのため中々先に進めません。
本書では、日本版「チームの心理的安全性」の4つの因子を作っている。アメリカと日本では確かに社会的な背景や文化など異なる点もあるので、これは大変ありがたいです。
この4つの因子は、
・話やすさ
・助け合い
・挑戦
・新奇歓迎
と述べられています。
ちなみにコアネット教育総合研究所さんが
これらの4つの因子等を参考したかどうかは分かりませんが、「教室の心理的安全性」を確保するために大切なこととして、
・異質なものを許容する環境づくり
・失敗を許容する環境づくり
・発言が特定の人に偏らない環境づくり
を挙げていて、大変参考になりました。
詳しくはリンク先を見てほしいのですが、それぞれを意識して教室環境づくりをする重要性を改めて感じました。
また最後に「職員室の心理的安全性」についても言及しており、まさにその通りであります。
個人的には、一歩進んで、「教職員の心理的安全性」を求めたいと思います。
もちろん子どもの心理的安全性の確保は大切だし、優先すべきことでもあるのは間違えないと思いますが、同時に教職員の心理的安全性の確保も必要なのは言うまでもないのではないでしょうか。
とここからまた本書に話を戻します。
先述の4つの因子にアプローチして、心理的安全性に変革をもたらす「心理的安全性『変革の3段階』」が提案されています。変えやすい順に、
「行動・スキル」、「関係性・カルチャー」、「構造・環境」
の3段階となっています。
2章以降では、「行動・スキル」や「関係性・カルチャー」にどのようにアプローチしていくのか書かれています。
そして…心理的安全性を変革する上で、変えにくい部分であり、大前提として、提起されているのが、「構造・環境」です。
「構造・環境」は以下の4つに大別されるという。
・パワーバランス
・階層構造・権力格差と承認プロセス
・職種とビジネスプロセス
・業務上の制約
「教師−児童・生徒」、「大人−子ども」という構造は、前提として対等ではないことが多いように思います。そもそも「教師」や「大人」の時点で、権力が付与されていることを認識する必要があると考えます。児童・生徒や子どもが「従わざる負えない」「反論・異論を言いづらい」環境な時点ですでに心理的安全性が低いといえるでしょう。そのことを踏まえた上で、「子どもの人権」、そもそも同じ人間としての「権利」を意識して学級づくりをしていくことが大切であるように感じました。
本書では、この大前提としての「構造・環境」は2章以降で詳しく述べられる「行動・スキル」や「関係性・カルチャー」へのアプローチを通して変革できるものであるとしています。
いよいよ第2章に入ります。